５月25日、ＮＪＫＦ後楽園ホール興行

ＣＨＡＬＬＥＮＧＥ ｔｏ ＭＵＡＹＴＨＡＩ ６！

平日の興行なので、皆、仕事を休んでの遠征となった。当日の午前１時に会長宅に。私は倉敷ＩＣ．から合流した。会長、選手２名セコンド３名の計６名でのコンパクトな遠征団だ。一路東京へ。　　午前９時過ぎ後楽園ホールに到着し、選手は計量へ向かう。タイ国Ｎｏ．１プロモーターのソンチャイ氏が拓也の体をしきりにいじくりまわす。身長をチェックしていた。わけも分からずオリエンタルスマイルで返す拓也。　　某所にて仮眠後、後楽園ホールに再び。　午後５時50分試合開始。　　

第一試合　フライ級　３Ｒ　稲田陽一（小国）ｖｓ高橋拓也（拳之会）

　後楽園ホール初出陣の高橋拓也。５月の初旬に膝を痛め、10日ほど本格的な練習ができず、中間テストも重なって（拓也は高校３年生）、調整不足だが、やる気だけは満々の拓也。相手は小国ジムのムラサメ研究所こと稲田陽一選手。試合前にリング中央でまみえる。ものすごい男前だ。顔の対決では明らかに完敗だ・・・。しかし稲田選手、左目が充血している。練習でやったのか、この選手は左のガードが甘いと決めつける。ゴングと同時に相手に襲いかかる拓也。前蹴りからのバックブローは不発。しかし、積極的に前に出て打撃をくりだす。稲田選手も負けてはいない。両者の打ち合いが続くが、拓也の右のローキック、パンチがクリーンヒットする。特にローキックが効果的にヒットし、効いている模様。

　第２Ｒ、徐々に組み技を織りまぜる稲田選手に拓也もヒザで応戦。組んではやはり稲田選手に分があるものの拓也のヒザも的確に相手のボディにヒットする。打撃ではやや拓也が優位か、右のローキックがよく入る。バックブローなどのパンチで稲田選手をぐらつかせる。　第３Ｒ、セコンドの「気持ちで負けるな」の言葉に打撃をくりだす拓也だが、スタミナ切れでヘロヘロに・・・。稲田選手もスタミナ切れなのかしっかりした感じはない。両者消耗したなかで拓也の攻撃は手数が減りワンパターンになる。稲田選手はここぞとばかりに組ヒザ。何とかしのいで試合終了。判定は２−１のスプリットだが拓也がプロ初勝利をものにした。　

第三試合　56.5kg契約　３Ｒ　藤原国崇（拳之会）ｖｓ外山繁幸（上州松井）

　３月に名古屋、４月に板橋、そして今回５月の後楽園と、攻めダルマ小川会長が課した３連戦の第三戦に臨む藤原国崇。前二戦で蓄積したダメージも癒えぬままでの出陣である。　リングでまみえた外山選手は１階級上の選手だ。これまでクニが対戦したフェザー級選手の中では最も大きく、クニよりひとまわり大きく見える。　第１Ｒ、カウンターパンチャーのクニを警戒してか、いつもより慎重な外山選手。静かなすべり出しでお互いに様子見で終わってしまった。　第２Ｒ、互いに手数をくりだす中、15秒ほどでクニのワンツーがタイミングよく入り、ダウンを奪う。しかし、外山選手にダメージはさほどなく、攻防が続きラウンドが終了。　第３Ｒ、打ち合いの中、組んですぐに外山選手のバランスを崩して何度かこかすクニ。１分過ぎまでこのパターンが続く。その後、外山選手のパンチとテンカオがヒットする。後退しながらダメージを殺すクニ。外山選手が勝負に出てきた。後退するクニの首をとらえて組みヒザ・・・。そしてゴング。　判定は三者１ポイント差でクニの勝利だが、２Ｒのダウンポイント以外にクニが奪ったポイントはなく、第３Ｒは外山選手のものだった。　試合終了後、観客席から「藤原強くねえよ」の声・・・。おっしゃる通り。相手の勢いに押される場面が多々見られ、前二試合で良い試合をして上がったと思った株は大暴落した。　クニは拳之会ではタイミングのとり方のうまい技巧派なのだが、もうそんな技術だけでは勝てないレベルの中で試合をしているのだ・・・。　次は７月に５回戦でこの試合の勝者がタイ人と対戦することになっている。不安材料が多いが首の皮一枚でつながった次回のチャンスを逃さないためにも、クニには奮起してもらいたい。　　　　　試合後２週間すぎてやっとこれら試合のビデオを入手した私。見るのがいやだったが、練習から帰って深夜１時頃に妻と二人で見た。　まあ拓也はあの時はあんなもんやろ。クニの試合も改めてみると「そんなにイケてないことないやん。」と妻の声。ＫＯ　「うーんそうか。いや、あかんあかん。１Ｒから行かなあかん。３Ｒはあれは特にあかんで。そらうまいことダメージ殺してクニには試合後のダメージはなかったけど、それは相手も同じやねん。こういうのを消極的やと言うんや。まあ、済んだことはしゃあない。この試合の前にゴン格っちゅう雑誌でクニが取り上げられとったから、そんでも切手くらいの大きさやけどな。みんなクニがもっと強うて圧倒的な強さで勝つと思うてたんかもしれん。せやけどあれが全てや。クニはなあ、引き出しいっぱい持ってるんや。そん中にはいっぱいええ物が入っとるんやけど、引き出しよう開けへんねんこいつは。」妻　「ふーん。（もう眠たいらしい）」ＫＯ　「圧倒的強さっちゅうのはこの日の最後の試合や。（キュルキュル速回し）この選手はヨーデチャーシットヨートンいうねん。」妻　「クーデター養豚？やっぱ、地元で養豚業してんの？」ＫＯ　「あほか。それはジョマ・ガンボアや。まあ見てみいこの体。」妻　「うわ、すごいわ。抱かれたいわ。」ＫＯ　「あほか。せやけど何食うてこんな体になるんやろなあ。」妻　「シットヨートン言うくらいやから、毎日豚肉食うてんねんやろ。」ＫＯ　「せやな、毎日トムヤム・ムーやな。」妻　「せやせや。（眠いらしい）」そして松浦選手は崩れ落ち、フィニート野崎氏がタオルを投げ入れ終わる。ＫＯ　「話はもとに戻るけどクニはなあ、」妻　「（角を生やし）もう寝ようや。」ＫＯ　「はいはい・・・・。」　次は７月にクニはタイ人とか・・・その前に拓也の試合があった。６月７月と・・・なんやワシら４月から毎月東京行くんかな。それも車で。拳之会の誰か宝くじ当ててくれ。