第4回は、拳之会のビジュアル系テクニシャン？

東 利彰が９月24日後楽園ホールで行われた　 

ＮＪＫＦ興行　　ＭＩＬＬＥＮＮＩＵＭ　ＷＡＲＳ　８

の観戦記をお送りします。

9月24日（日）、後楽園ホールにてNJKF興行・｢Millennium Wars 8｣が開催された。

〜行程〜

前日午後11:45頃、家を出て集合場所の道場に向かう。日付の変わる午前0:00、10人で車2台に分乗し道場を出発、早島ICから高速に乗る。山陽道・中国道・名神・東名を経て、午前8:00頃、首都高速に入る。不覚にも、予定より早く高速を降りてしまったが、目的地周辺まで残り3km、もう少しだ。約15分後、計量と会長会議が行われるNJKF事務所を発見。その後、サウナに向かい時間をつぶす。午後3:00、サウナを出て事務所に戻り、会議を終えた会長を乗せて後楽園ホールに向かう。午後3:30過ぎ、会場に到着。

〜後楽園ホール〜

選手・セコンドともに着替えを済ませ、試合開始までそれぞれ準備を整える。午後4:00開場、客席は9割方埋まっている。午後5:00、ついに｢Millennium Wars 8｣の幕が開かれる。

第１試合56.5kg契約・皆川 義彦（ＰＩＴ）vs 安田 和伸（岩瀬スポーツ）は最終3Rまでもつれ込み、2対0で安田選手の判定勝利。第2試合NJKFライト級・山本 雅美（北流会君津）vs 今川 健吾（東大門）は、1Rに左ハイキックでダウンを奪った山本選手が、2Rにも右ストレート・ヒザなどで3度のダウンを奪いTKO勝利。

〜第３試合〜

今回、拳之会のチーフセコンドを務める高田氏は第２試合までを見て、「やっぱりクニはこん中じゃ頭ひとつ抜きん出とるな。」と言った。確かに道場でいつもの藤原国崇の動きを見ている限りそうだった。しかし、高田氏は「なんか俺ら緊張しとるよな。」とも言った・・・。両選手入場のコールだ。応援に駆けつけてくれた新宅正章（第２回モンスターチャレンジ軽量級２位、第11回全日本新空手軽量級２位・現 藤本ジム）に送り出される。

そして第3試合。NJKFバンタム級・宋 修成（ウィラサクレック）に対するは、われら拳之会の藤原 国崇。宋選手の目を見た。肝は据わっているようだ。1R、宋選手の多彩な蹴りにより距離をつめられない藤原。自分の間合いをつかめず攻撃も単発になる。手足の動きがバラバラだ。バランスを崩したところに宋選手の左フックでダウンを奪われる。2Rに入り、執拗にローキックで藤原を攻める宋。これに対して藤原の左ボディがヒットし始めるが、今日は連打が出ない。3R、徐々に宋選手を追い込むがあと一歩のところでゴング、3対0で宋選手の判定勝利。

愕然とした・・。まさか負けるなんて考えてもいなかった・・・。観客から失笑をかうほどエプロンから檄を飛ばしていた会長の姿はなかった・・・。

〜その後〜

第4試合NJKFフェザー級・平吹 貴博（町田金子）vs 外山 繁幸（上州松井）は2Rタオル投入で外山選手のTKO勝利、第5試合NJKFライト級・山中貴仁（大和）vs ＡＶＩＳ２０００（小国）は3対0でＡＶＩＳ選手の判定勝利、第6試合NJKFフライ級・押川 童子丸（キング）vs 佐藤 友則（小国）は試合前のチェックにおけるドクターストップにより、佐藤選手の不戦勝となった。

続いて第7試合、ここから5回戦3分5Ｒで4試合が組まれている。NJKFライト級8位・松本 竜大（名古屋JKF）vs 同級9位・石毛 慎也（東京北星）は5Ｒを戦い、判定の結果ドロー、第8試合56kg契約でNJKFバンタム級3位・弘中 史樹（ウィラサクレック）vs NJKFフェザー級・孫悟空 丸山（小国）、体格差を問題にしない弘中の戦いぶりであったが、こちらもドローの判定となった。

ここで10分の休憩をはさみ、試合再開。第9試合ライト級5位・ソムチャ―イ高津（小国）vs 同級7位・野崎 勇治（東京北星）は、高津選手のヒジとヒザ、野崎選手のパンチがぶつかる。結果、3対0で高津選手の判定勝利。第10試合NJKFウェルター級5位・中村 篤史（北流会君津）vs 同級6位・佐藤 嘉洋（名古屋JKF）は互いにダウンを奪い合う壮絶な試合となった。1R終了10秒前、首相撲から後頭部にヒジを落とされ中村選手ダウン。2R、佐藤選手は中村選手のヒジで目の上をカットし、ドクターチェックを受けるが続行。残り1分を過ぎ頭部へのヒザで2度のダウンを奪われるが、何とかこのラウンドを耐える。3R、今度は中村選手が頭部から出血、ドクターチェックを受ける。4R、ボディへのヒザで中村選手が連続ダウン。1分47秒、逆転で佐藤選手がKO勝利をおさめた。

　そしてメインイベントはウェルター級日本・タイ国際戦。IWM Jr.ウェルター級王者・同級ルンピニー6位・同級ラジャダムナン3位のオーローノー・ポー・ムアンウボン（タイ）に挑むのは、日本キックボクシング連盟ライト級王者・小野瀬 邦英（渡辺）。大歓声の中、試合開始。ゴングと同時にパンチで打って出る小野瀬選手、1Rはボディパンチで優勢に試合を進める。2R、バッティングで小野瀬選手に減点1。3R、オーローノー選手はボディへのヒザと変則的な左ミドルで攻める。4Rは小野瀬選手のパンチ対オーローノー選手のミドル、5Rはヒジ対ヒザの激しい戦いとなり、ついに試合終了。3対0の判定でオーローノー選手が勝利し、｢Millennium Wars 8｣ここに完結。

　〜帰路〜

　帰りの車中、重苦しい雰囲気につつまれた８時間の道のりはとても言葉では言い表せないものであった。

しかし、我々セコンド陣も緊張と第１ラウンド終了間際の藤原のダウンでパニクってしまった。インターバルで一所懸命藤原の足を冷やしたが、後で聞いたらほとんどダメージはなかったらしい。全く冷静な判断ができてなかったのだ。

　とにかく、藤原国崇の復帰に懸けよう。